[Blog] 昨日よりもちょっと強くなるコツ

今年もあと3ヶ月で幕締めだとは、なんとも信じがたい話。

20代の頃、金木犀の香りがふっと消え始め、冬の大三角が空に浮かぶ時期、毎年思っていたのは「今年も彼氏ができなかったなあ」「今年も何一つ進歩していない。今年は何をしてきたんだっけな」という後悔の念と「(とはいえ出会いや結婚なんて)自分自身ではどうすることもできなかったよな」という、諦め。

各紙媒体が占いをジャックしはじめる年の瀬の少し前、雑誌で取り上げられている占いをあれこれ試したり、ウェブで流れてくる無料タロット占いで遊んでみたりと、20代のころはとにかくそういう「占い」という類のものに触れ、一喜一憂する機会が多かったような気がする(いま思えば本当に不可思議なことだけど)。

ところが30代を迎えシンガポールに身を移したとともに占いにすがることも、求めることすらもほぼと言っていいほどなくなった。ほぼ、と言ったのは「しいたけ占い」だけは欠かさず見ているから(しいたけ占いだけは例外)。

占いを信じていた自分が嫌だったわけでもないし、この記事を読んでいる皆さんに占いを信じるな、と言いたいわけではない。ただ、シンガポールに身を移してからのわたし自身のこころの変化、考え方の変化についてお伝えできれば、どこかで皆さんのお役に立てる気がしたので、今回、過去の自分を掘り起こしてみました。

人はこころに不安を抱えているとき、何かの答えを求めているときに第三者からのアドバイス的なものに頼りたくなる。その答えを求める相手が友人や家族でも良いはずなのに、なぜだか占いを試してみたくなったりするのは、どうしてだろう。なぜ当時は、大衆を狙った占いなどを試してみたかったんだろう。

今ももちろん、この先の人生に不安を覚えている。極端な話だけど、自分の寿命について考えたりするときもある。でも占いを試してみようとはこの先きっと思わない。なぜなら、わたしは強くなったからだ。

強くなった。そう言っても筋肉が増えたとか気が強くなったとか、そういうことではない。20代のわたしと、30代のわたし。一番変わったことは、「~したい!」が増えたということ。ここからは、僭越ながらみなさんにアドバイスというかたちで原稿を書き進めたいとおもいます。

|なんとなく、のらりくらり生きて苦しんでいた20代

20代のころは、周りの流れに乗って就職活動をはじめ、なんとなく内定をもらった会社になんとなく就職し、自分の将来像が描けないという理由で2年後に転職。出版会社に転職し、編集部で社畜生活を3年過ごし、心身ともに病んだあげく体重も10キロ以上増加。貯金もほぼゼロ。まわりが恋愛でふわふわしていたり幸せそうにしていることにひがみ、両親にもひどくあたり、たくさんの人を傷つけてきました。

独立してフリーランスになると意気込んだものの、仕事に恵まれずカフェでアルバイトをしながらライターの仕事を続けましたが、家賃や奨学金の滞納をするまでに事態は悪化し、カフェのアルバイトをやめて、一度実家に戻り、ライター業に専念することに。成人した大人なのに、実家に出戻りをしなければいけないことでプライドも激しく傷つき、かなりの屈辱を味わいました。「どうして自分の人生は毎回こんなに苦労だらけなんだ」「結婚しているひとたちがうらやましい」。今思えば、考えてもなんの解決にもならないことばかりを考えるだけで、その問題をどのようにして打破していくべきかを全く考えていなかったと思います。

|有言実行。日本から出たことで風向きが変わった

30代手前になり「30歳で彼氏がいなかったら海外に出る」と前々から公言していたため、シンガポールにやってきました。シンガポールを選んだ理由を話すと内容がぶれてしまうので今回は割愛させていただきますね。

そういうことを踏まえたうえで、シンガポールに来て一番良かったなと思うことは毎日自分の成長を実感できること。それは大それたことではないけれど「今日はあのシングリッシュを覚えた」とか「今日は新しい食べ物に挑戦してみた」とか、そういう日常のなかにある小さな進歩。

日本にいると、無の感覚、つまり無呼吸の時期(ほんとに呼吸をしていなかったわけではないですよ)がすごく多かったなと思います。30年間も日本にずっと住んでいるし、自分のキャリアはある程度積み立ててきたから挫折することもなければ、自分の毎日の生活に疑問を持つこともない。ましてや日本の歴史や文化について学ぼうとおもったことも、英語を学ぼうとしたこともありませんでした。毎日の日常で自分の成長を実感することがなかったんです。

はじめての海外生活でシンガポールに来て、幸いにも事故や事件に巻き込まれることなく、良い出会いにも恵まれて健康に毎日を生きている。それ自体が、呼吸している感覚、生きている感覚に近くて、新鮮だったことを覚えています。だから、こっちに来てからすごく羽が伸びたような、自分の可能性や伸びしろがすごく広がったような気がしていました。

|POCHI.BOOK がわたしを強くさせた

ありがたいことにシンガポーリアンの彼とお付き合いをはじめ、たくさんのサポートを受けるなかで「シンガポールのことをもっと知りたい」「シンガポールに恩返しできることはないか?」と考えるようになりました。それが、POCHI.BOOKのはじまりです。

POCHI.BOOKが引き合わせてくれた出会いと与えてくれた機会は言葉では言い表せないほどかけがえのないもので、この本を作ったことによって、たくさんのシンガポーリアンに出会い、いろんな場所に行き、たくさんのことを得ました。編集者・ライターとして、さらにバージョンアップし強くなったと思っています。平日は仕事があるため、土日の時間をすべて制作や取材、撮影、編集に注ぐことに。とにかく早く完成させないと、という思いで必死だったことを覚えています。

およそ約3ヶ月の制作期間に並行して「MY LITTLE SINGAPORE」の準備。振り返ってみると、あれやこれやと慌ただしく過ごしながら、わたしの身体の動きから生まれたその「風」や「気のうごき」が、あたらたな佳い風やチャンスを運んでくれたのかな、と思ったりしています。(厄年だったんです、実は)

|「〜したい」が増えれば増えるほど、未来が変わる

やってみたいこと、会ってみたい人、知ってみたいこと、学んでみたいこと。大なり小なりのいろんな目標や夢があれば、占いなんて必要ない。知らない誰かのこころのこもっていないアドバイスにすがることもない。何が正しくてどうなっていきたいかは、誰よりもわたしがよく知っているはず。

わたしの人生を決めるのはわたし。占いの結果に一喜一憂する時間を、目標達成に向かって立ち向かう時間に割くほうが理想の人生への近道だと知りました。風向きも変わるし、景色も、空気の味も、変わると思います。

なにかを変えたいと思うのならば、自分で何かを変えること。自分ひとりで変えられないときは、誰かが手伝ってくれるので大丈夫。でもその舵を切るのは自分です。

なにかに挑戦してみたいと思うのならば、その先の「起きてもいない悪いこと」を想像しないこと。考えれば考えるほど、負のループに飲まれます。

彼の彼女になりたいと思うのならば、彼の愛情の深さをよく知ること。どれくらい大切に思ってくれてる?どれくらい愛してくれそう?LINEの回数やデートの頻度では愛情の深さは測れません。愛する恋愛よりも、愛される恋愛を見つけて。

「〜したい」をたくさん増やして、昨日よりもちょっと強くなる。その積み重ねで、毎日がずいぶん楽しくなると思います。そうすれば、自ずと幸せな風が吹いてきますから。

 

長くなりましたが、わたしなりにアドバイスできることを書き留めてみました。お役にたてるとうれしいです。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

Arisa